●帰経について

帰経とは食材や生薬の薬効が、どの部位、どの臓腑、どの経絡に入り効果が出やすいかを表しています。
例えば同じ補益(足りないものを補う)作用のある食材でも効き目が及びやすい場所に違いが有ります。
百合根(ゆりね)は心肺に、大棗(なつめ)は脾胃に、海老は(えび)肝腎にそれぞれ帰経します。

同じ清熱の働きを持っているなしとバナナを例に挙げると帰経が違うので作用する場所が違います。
便秘になったときは、潤腸通便(腸を潤して便を通じさせる)効果があるバナナを用い、
一方、かぜなどによる咽の痛みや、咳などには、梨を使うことで治療効果が高まります。

潤腸通便の作用がある生薬や食物の多くは、大腸または肺に帰経しています。

例えば松の実がそうです。また、目の充血には、菊花をお茶にして飲みますが、菊花は「肝」に帰経します。
「目」と「肝」も経絡を通して繋がっているので、肝に帰経するものは目にもよいということになるわけです。

臓腑 食材の例
レバー スッポン 菊花 クコの実 黒胡麻など
百合根 蓮の実 苦瓜 など
なつめ 山薬(山芋)生姜 鶏肉など
ネギ 大根 生姜 梨 シソ 白きくらげ など
くるみ 山薬(山芋)えび 胡麻 にら など
ジャガイモ キャベツ 大根 小茴香(フェンネル)など
大腸 バナナ 松の実 蜂蜜 など
小腸 小豆 冬瓜の皮 など
膀胱 ウド キュウリ 白菜 もやし など
決明子 ターメリック など

食材の帰経は昔の本草書(生薬や食物について研究されてかかれた書物)に記載されている
ものが今でも使われており、書物が書かれた時代や地域によって、解釈が異なっていることが
あります。この帰経は一つの目安参考としてお使い下さい。帰経する食物の種類が多いのは
脾胃が最も多く、胆に帰経するものはとても少ないなど五臓六腑によりばらつきが見られます。



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